インターネットでMIX依頼をする際に「頭出しをお願いします。」といったMIX師からのお願いをよく見かけます。
「頭出しって何をすればいいの?」と思ったことはありませんか?
そこで、その頭出しのやり方と重要性を初心者の方にわかりやすくご説明します!!
頭出しとは?
頭出しとは、オフボーカルの音源に、録音した歌声データの「歌いだしのタイミング」を合わせることをいいます。
それでは実際にどうのようなものか説明します。
頭出しデータの作り方

この画像の濃いピンクのトラックが録音したメインボーカルの音源です。
ピンクトラックの一番上が最初に録った歌声で
2番目、3番目はリテイク(録りなおし)したデータです。
これは録音したばかりの状態なので、歌のタイミングがオフボーカル音源にぴったりあっていますね!
このまま「頭出し」してみましょう!
手順は簡単
1、このピンク色3つのトラックを選択し、そのままオーディオミックスダウン(書き出し)します。
以上です!
するとこのようなトラックができました~↓

黄色いトラックがピンク色3つのトラックを1つにまとめたものです!
この黄色いトラックが「頭出しをしたトラック」でございます!
●注意点とアドバイス 頭出しは全てのトラックを1つにするものではありません!! ・メインメロディ ・上ハモリ ・下ハモリ ・掛け声、セリフ など、声が重なる部分ごとに分けることが重要です! 例えば Aメロの歌がこのように続いています~♪ に、かぶってBメロが始まりました~♪ など、このような場合も分けて頭出しする必要があります。
頭出しの重要性
頭出しの重要性について、大きく分けて3つご紹介します。
①MIX師の混乱を防げる

この画像のように、歌ったデータがそのまま送られてきたとします。
すると、まずこのデータを音源の歌のタイミングに1つ1つ合わせていく必要がありますよね?
これが非常に厄介で、もとからフルで歌詞まで覚えている曲でもない限り非常に困難な作業となります。
②意図を伝えやすい
①でも特に問題なのは「同じ歌詞だけど歌っているニュアンスが違う場合」です
1番のサビと、曲最後のサビの歌詞も音程も全く同じ…
しかし、歌い手としてはラストのサビが一番盛り上がるようなニュアンスで歌っている!
こういう時、MIX師が気づかず音だけはめていると想像とは違う完成になったりするのでそういった意味でも意図をしっかり伝えるために頭出しは重要だといえます。
③作品の完成度が上がる
え!?
完成度が上がる!?
そうなんです。
じつは作品自体の完成度が大幅に上がります(実体験)
それはなぜかというと、①のような状態でデータが送られると、「歌いだしのタイミングをMIX師が決める」ことになりますよね。
MIX師はバッチリ100%、Vocaloidに歌わせるようなタイミングにその音源を配置することでしょう。
そうなると本来その歌い手が作っていた「タイミング」や「空気感」、「間」が全て死に至るので非常にもったいないのです。
結果、録音する際の一瞬の「ため」、「間」を生かす頭出し音源の方がその人の味が出てよりよい作品ができるといっても過言ではないでしょう!
いかがでしたでしょうか!
意外と気づかない「頭出し」の重要性とやり方の紹介でした!
ちなみに私はレコーディングスタジオなど歌手立会いの下での経験しかなかったため、インターネットで仕事を受け始め、初めて「頭出し」なる存在を知ったとき、正直「なんだぁ?このシステムは~?MIX師甘えすぎだろ~!うちはどんなんでも受け入れてやるぜ!!」と思ったのもつかの間、非常に重要で必要な工程であるとすぐに思い知らされました!笑
歌い手の方にこそ知ってほしい情報ですね!
Vocaloooではミックスの依頼も喜んでお受けしてますのでお気軽にご相談下さい!!
あ、もちろん「頭出しなんかめんどくせえ!そっちで頼むわ!!」という方のご依頼もお受けしています!笑
それでは良きミュージックライフを♪
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